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桐島、部活やめるってよ|朝井リョウ

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)


おー。こういう小説アリなんだ、という感じ。とにかくクドいくらいに固有名詞を持ってくるのが印象的。
チャットモンチーやらaikoやらRADWINPSとその歌詞を小説に持ってくることでリアリティは増すのかもしれないけれど、そんな一瞬しか通じない普遍性のないリアリティってどうなのとも思う。この小説の初出が2009年で今2013年。まだ通じるかもしれないけどあと5年後に小説の主人公達と同じ17歳が読んでももはやキツいものがあるだろう。

それだけに逆に自分が今17歳でこの小説読んでたら、今まで読んだどの小説よりもものすごい衝撃を受けたのかもしれないとも思わせる。2回目の菊池宏樹の章は青春らしくてグッときたし間違いなく影響受けただろう。

レコードだの電話だのだって古くなってるし、ノルウェイの森ゴールデンスランバーで登場するビートルズとか陽だまりの彼女で出てくるビーチボーイズはいいのかよと言われるとどこまでが良くてどこまでが良くないのかもわからなくなるからこれはこれでいいんじゃないか、というのが自分なりの結論。

他の作品を読んでみないと評価しがたい作者だな、ということで直木賞を取った「何者」もいずれ読んでみよう。他の作品も全部こういう形式だったらさすがにキレる。

あとこの作品は映画が評価高いらしいのでそっちも見たい。